即興力=直観力

作品に関して、デザインの良さを褒めていただくことも多いですが

僕自身としましては、即興的な作品に胸を打たれることが多く

そういった個人的な指向性を形にしてみようと、作りだしたのが

オーバルのうつわたちです。

 

昔、僕はドラマーでバンドなんぞをやっておったのですが

ギタリストが来ていたあるとき、曲の練習などせず何も決めずに

長時間ふたりで演奏し録音してみたんです。

それを後から聞き返した時には驚きましたね!

アタマで考えてもとうてい思いつかないような面白いフレーズが

たくさんあったんです。演奏してるときには

それが良い悪いとかの評価はなく、ただ演奏してただけなので

それが何か新鮮なものを生み出してるなんて思わなかった。

 

これが即興が生む面白さをあらためて感じた最初の経験でした。

感じたまま、即興的な行為を受け入れるということは

すなわち直観を信じるということでもあります。

 

ベーシストの知人に聞いた即興の訓練は簡単なもので

例えばパン屋さんなんかでパンを選ぶとき

なるべく数秒で決定するようにしているそうです。

いつも決めているものを買うのとも違って

そのとき感じ取った「いまこれが食べたい!」の思いをすぐアウトプットする。

そういうことの積み重ねが直観力を養い、ひいては即興演奏に生かされていくそうです。

 

別の話ですが、直観を生かした作り方を集中してやっていると

制作を離れた時でも、何かするときにいつもよりパッ!と左手が出やすくなります。

もしかしたら右脳の活動が活発になってるせいかもしれません。

 

また、直観力が高まっていると

本屋さんでパッと何気なく手に取った本に

その時に悩んだりしていることへのヒントが見つかったりして

ビックリしたりします。

 

別に何かそういったことへの学説などを見聞きして言っているわけではないので

思い込みかもしれませんが、そういった直観力が高まるような行為を続けることで

なにか脳ミソの奥に眠っている「野生」のようなものが

呼び覚まされるようなことがあるのかもしれません。