作ってはいけない?

昔作って評判の良かったちょっとひし形に近い

オーバルの鉢の型を流用して

輪花のオーバル鉢の型を作りました。

ハンバーグに少し付け合わせを添えるくらいの

量が丁度いい感じの大きさ

きっと良い器になると思います。

 

輪花の器に関しては

僕自身から進んで制作するものは絞り始めていて

もう少し小さくとか大きくとか

サイズ展開のオファーもよくあるのだけれど

こちらからそうしたいと望まない限りは

展開はしないと決めています。

 

先日あるバイヤーさんに聞いたお話で

とある商品展示会に行ったら

本当に皆同じようなものを作っていたとのこと。

それを分かってか、出展していた方々からも

どこか気まずそうな表情を感じるくらい似通っていたそうです。

 

たぶん輪花とか、浮き彫りの陽刻のうつわ

ときには民芸調だったり、北欧デザインクラフト風の

うつわだったりしたんじゃないだろうか…と想像します。

 

半世紀前だったら、情報や資料を誰よりも早く

手に入れたものが勝ったことも多々あったとは思いますが

今はネットやSNSで、流行「してそう」なものの情報は

無料でいくらでも手に入りますから

自然とそうなっちゃうのは目に見えていますよね。

 

こんな時代ですから、作り手だったら

皆とりあえず売れそうなものを作って

売り手だったら売れてそうな雰囲気のものを仕入れて

とりあえず飯を食いたいのです

それは僕も同じです。

 

ネットでがっちり予習して

結果似たものを生み出してしまう発信されてしまう。

輪花のうつわの画像にはたくさんの「いいね!」が付きます。

すでに飽きられているものが多いにもかかわらず

誤解がループされてゆきます。
ネットにアップされた情報は基本消えないので

あたかもそれぞれの旬の時期がまだ続いているような…

そんな錯覚もあるような気がします。

 

本当に何が望まれているかなんて誰にもわかりません。

ましてや簡単に手に入る情報からは

人の心をわしっ!とつかむものなどは生まれてこないと思う。

 

輪花のうつわの成形には手間がかかります。

生活工芸のなかで、最初に輪花のうつわの流行の兆しを感じたのは

15年前あたりだったと思います。
それまでは、それがわざわざ手作りで「作品」として
作られることパターンは
あまり多くなかった

手間がかかるのにもかかわらず多くの人が作るので定番化してしまい

結果値崩れしてしまいました。

 

手間ほどの価値を、場合によっては売り手にすら

感じとれてもらえないのが悲しい現状です。

 

この混迷から脱したい気持ちが強いですが

輪花のかたちが美しいのは確かです。

これはきっと僕らしくできるから作ってみたい!

と思えるものだけをかたちにし

細々とではありますが続けていきたいとは思っています。